TM&Ⓡ/商標Watch

東京地判
H31.4.10

2019_侵害No.5_ABCカイロプラクティック事件

ABCカイロプラクティック事件(侵害)

事件番号

H30(ワ)11204

事件種別

侵害訴訟(商標権)

事件の概要

原告は、被告に対し、被告店舗・ウェブサイトについての被告各標章の使用が、原告商標権を侵害すると主張し、同標章の使用の差止め、削除、廃棄、損害賠償90万円の支払いを求めた。

原告 

X(松田 慎也)

被告 

原告

◆原告商標権(登録第5995186号)

 

「ABCカイロプラクティック」(標準文字)

 

第44類「あん摩・マッサージ・指圧・整体の施術・カイロプラクティック・きゅう・柔道整復・はり」他

被告

◆引用商標(登録第5877163号)

※権利者:鍋島 裕明(訴外)

 

「ABC」(標準文字)

 

第44類「あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり」他

 

◆被告各標章

1-1:ABCカイロプラクティックセンター■■整体院

1-2:

2:ABCカイロ■■整体院

3-2:

4:

5:

結論
請求棄却
原告商標の要部「ABC」と引用商標は、外観・称呼・観念が同一であり、出所混同のおそれがある。原告商標は4条1項11号の無効理由を有し、その商標権を行使できない

主な争点

(2) 4条1項11号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否について

主な争点

(2) 4条1項11号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否について

(2) 4条1項11号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否について

(2) 4条1項11号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否について

判決要旨

◆1 争点(2)(商標法4条1項11号に該当することを理由とする無効の抗弁の成否)について
「原告商標の「カイロプラクティック」という構成部分は,原告商標の指定役務との関係において,役務の種類ないし内容を表示するものにすぎない上,「カイロプラクティック」の文字は「手技によって脊椎のゆがみを矯正し,神経生理機能を回復する方法」,「脊椎調整療法」といった意味を有する一般的,普遍的な文字であって(乙2),取引者,需要者に強い印象を与えるものではないから,上記構成部分から役務の出所識別標識としての称呼,観念は生じないというべき・・・他方,原告商標の「ABC」という構成部分は,「カイロプラクティック」という構成部分と不可分的に結合しているものではなく,分離して観察し得るところ,「ABC」はアルファベットの最初の三文字を並べたものであり,「初歩。基本。いろは。」などの観念も生じる語として需要者に馴染みのある上,「ABC」の文字は役務の内容等を具体的に表すものでもないことからすれば,原告商標の指定役務に係る取引者,需要者に対し,役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる。」

・原告商標の「ABC」の部分は、役務の内容や役務を提供する方針等の略語として使用される実情がある旨の原告の主張に対し、上記略語として使用されるのが一般的ということはできず、アルファベッドの最初の三文字として理解されるのが通常であるとした